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● “よく寝る子は育つ” は本当か

古来から「寝る子は育つ」と言い伝えられていますが、現在の日本は夜型の生活が進行し、夜型人間があふれています。子どもたちの生活も例外ではないのです。その中で、アレルギーや不登校・いじめられに象徴される子どもたちの種々な問題~「病気ではないが健康とは言えない子どもたち」「なんとなく育てにくい子どもたち」~が、増えていると言われています.

1. 朝からあくびがでる  2. 朝ごほんをたべない
3. 低体温        4. お昼寝をしてくれない
5. 便秘がち       6. 朝起きるのが遅い
7. 寝起きが悪い     8. 午前中ボーッとしている
9. 夜寝るのが遅い    10. オネショをする

※思い当たる点はありませんか?

これら自律神経系の問題と思われる子どもが保育・教育者から指摘されています。
子どもの場合「起きて活動している時に育ちを準備し、眠っている時に直接育つ」と言われています。
日中の活動と夜の眠りとの間には切っても切れない関係があります。子どもの育ちを豊かで確かなものにしていくためには生活リズムの確立が大切です。
遅寝・遅起き・食事時間の乱れなどによって子ともの生活リズムが乱れていると、生体時計にも乱れがでます。

● 生体時計って何?

私たちの脳の中には時計の役割をする部分があります。この時計は生体時計といって1日が25時間となるようセットされています。私たちは、25時間の生体時計を自然のリズムや社会リズムを手掛かりに24時間に修正しながら生きています。
幻い頃から早寝早起きをしていると【生体時計と自然や社会のリズムを同調させる力】が備わって体も心もたくましく育ちます。

● 生活リズムの乱れが体温にもあらわれる

体温は1日中36.5度に安定している訳ではなく朝方と夜には、低く、日中はやや高くなるというリズムがあります。 体温のリズムと自律神経系には密接なつながりがあります。
体温リズムが乱れているということは、自律神経系の機能が乱れているということであり、「自律神経失調症」にかかりやすくなっているということが言えます。

● 朝食は脳のエネルギーです!

昼間いきいきと頭を働かせるために、朝食でとったでんぷん(糖質)やタンパク質が一番大切になります。長期間、朝食をとらずにいると自律神系機能やホルモンの分泌にも悪影響を与えます。

● 睡眠リズムが大切な理由って?

ホルモン分泌や体温リズムと同じように睡眠にもリズムがあります。早寝早起きや起床の時刻を一定に保つということは このリズムを整えることです。夜は異物の侵入から体を守る免疫作用が低下していると言われています。ですから夜更かしをするとかぜをひきやすいのです。 発ガン性も高まるとも考られているようです。また、眠ると免疫作用は向上します。 現在アトピー性皮膚炎など アレルギー疾患を生じている子どもが増えています。
食物や環境の問題と共に 代謝の乱れもおおいに関係していると思われます。

● 何からはじめたらいいの?!

夜早く寝かせることより朝早く起こすことからはじめましょう。
そのための手掛かりは3つ。

★ 明日が楽しく思える子にすること・・日中に、親子や友達と楽しい生活ができる雰囲気を作っております。
★ 毎日同じ時刻に起こすこと。
★ レム睡眠の時に起こすこと。

レム睡眠の時とは、寝ていて目の玉がよく動いているときの浅い眠りのことです。反対にノンレム睡眠とは深い眠りをいいます。これらは寝ているときに周期的に訪れます。

● ちょうどいいのがちょうどいい?!

きびしすぎるのも、逆に甘やかすのも、ロうるさいのも子育てにはマイナスです。子どもから育つ力を奪い、自律神経も弱めます。自律神経が弱いと情緒のコントロールも切断力の発露も歪みます。ちょうといいのがちょうといいのです。よろこびとかやる気とかは、多分に自律神経・ホルモン系の健康さに左右されますから生活リズムがよいかどうかを見つめる必要があります。基本的な生活リズムがよいかどうかを見つめてみる必要があります。
基本的な生活リズムを整えたら、あとは自分流のちょうどいい子育てを豊かにしていきましょう。