
子どもの描く絵は、心の内面を表現するものであると思います。
| 知的な文字言葉を獲得するところにまでは来ていない幼児期において、絵は、話し言葉と共に、「心」、つまり胸の思いを具体的に伝えたり、表現するための 「かけがえのない」一つの表現手段です。それは、子どもの「具体的な生きた言葉であり、また今を知らせている言葉」とも言えると思います。当たり前の子どもを育てたい、幼児らしい幼児を育てたい。 よく遊び、胸の思いを「言葉」でも「絵」でも、表現する子どもに育てたいと思っています。 |
” 絵を書かせることが 目的ではありません”
保育や生活の中で、大人がどのように働きかけるかで、子どもの認識が違ってきます。 幼児は絵で思いを表現しますが、児童になると文字言葉で表現する様になるため、絵は描かなくなるかもしれません。(あまり、絵を重視しなくなります)
作文を書く力は、語り聞かせを沢山聞いた経験が文章として生きてくる様に思われます。 就学において。「話し言葉」や「絵画」においても、気持ちを込めた筋道のある表現ができる力とその充実を図ることこそ、近い将来、「書き言葉」に託して思いを語る主人公となるための土台作りと言えましょう。
私たちは、子どもの描く絵を「カルテ」として位置づけて、その子どもにあった保育内容を変更し、絵の変化から心の様子や育ちなどを詳しく分析しています。
【1歳前半の絵】なぐり描きをしている線の太さ、力強さから指の力の発達状態を観察します。画面いっぱいに線を描く・・・腕の力がついている。元気よく外で遊ぶ様になった子どもは円を力強くぐるぐる描くようになります。(1歳) |
【2歳前半の絵】円をぐるぐる描いていたものが、1つのきれいな輪となってきちんと閉じてきます。 丸を指して「お父さん」「お母さん」「お友達」と意味づけをします。 |
【2歳後半の絵】その輪に目・鼻をかき、認識の広がりをしめしてくれます。 円を沢山描きますが、これは父・母など身近にいる人を認識していると考え、目的をもって描いている絵も見られます |
【3歳前半の絵】この年齢から手や足が直線として表現されてきます。手を描かない子どもには砂遊びや水遊びなど手を使う遊びをうんと取り入れます。足を描かない子どもには足を使った遊びを取り入れていきます。この頃お友達と遊ぶのが楽しくてたまらない様子。絵の中にも沢山の人間が出現します。この時期に1人しか人間・又は円を描かない子どもはまだ友達遊びが十分に出来ていない子供と考えられます。この頃文字を習わせると絵の中には文字ばかりが出現し、絵を描かなくなる傾向にあるようです。 |
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【4歳前半の絵】4歳前半から小動物の絵が出現してきます。人間以外の生き物への関心が高まり、社会に目を向けていることが分かります。4歳後半になると絵の上下が分かるような絵になってきます。地平線を描き、建物など地面の上に建ってきます。しかし、まだまだ中に浮いている物も多く、年齢を重ねていくとだんだんと下のほうに降りてきます。画面の上のほうには太陽や雲を描き出します。 |
【5歳前半の絵】社会の認識が土の中、木の中へと広がっていきます。土の中に小動物を描き、木の中に昆虫などを描き出します。すべての物が地面に着いてきます。後半期は、創造の世界も徐々に描写されてきます。 |
【就学前の絵】動きやバランスの取れた絵を描き出します。 |
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職員による絵の勉強会
毎年九州各県と大阪1園の「さくらさくらんぼ保育」実施園が各園の各年齢の絵を持ち寄り、長崎県の式見に集まります。
ここで、絵を広げ、他の園の子どもの絵と吉野保育園の子どもの絵を見比べます。
年齢が小さなクラスは大きな円が描けているか、用紙一杯に力強く描けているか、他の園はどうなのか、絵を見ながら各クラス担任は「自分が担当しているクラスの問題点」を発見します。年齢を重ねるにつれ、保育内容についての検討、栽培活動や自然との関わりなどについて審議します。
絵の勉強会は6月.10月の2回にわたって行われ、10月では6月で見つけた保育内容の改善点など、その結果が絵にどのように現れているかを確認します。
毎年吉野保育園の絵は高い評価を受けています。
長崎県:式見にてホール一杯に各園の絵を広げ見比べていきます![]() |
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